シャワーを浴びるときに、お湯を出したつもりが冷たい水が出てくると驚きますよね。
また、設備の故障ではないかとご不安に感じられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このような現象は、必ずしも故障とは限りません。
比較的簡単に対処できる原因も多く考えられるため、落ち着いて確認していくことが大切です。
本記事では、シャワーから冷たい水が出るときの原因と、具体的な対処法を紹介します。
給湯器の故障かも？ とご不安になられている方は、ぜひ本記事で紹介する内容を確認してみてください。
シャワーのお湯が冷たいときの6つの原因
シャワーから温かいお湯が出ずに冷たい水が出るときは、以下の6つの原因が考えられます。
ご自身の手で、その場で簡単に解決できる場合もあるため、焦らずに一つずつ確認していきましょう。
原因①設定温度が低い
まずは初歩的なポイントですが、給湯器の設定温度を確認しましょう。
自分がシャワーを使う前に、家族の誰かがお風呂の掃除やペットの入浴などの際に温度を下げてそのままにしていることも考えられます。
当然、低い温度に設定しているのであればシャワーからは冷たい水が出ます。
また、多くの場合、キッチン側で設定温度を下げるとお風呂側でも温度の変更が反映されてしまいます。
シャワーの設定温度を下げた覚えがなくとも、キッチンで温度を下げている可能性があるため、その点も含めて給湯器のリモコンを見てみてください。
もしこのようなトラブルがご家庭内で頻出するのであれば、お風呂場の給湯器のリモコンで「優先設定」を行いましょう。
優先設定をしておくと、キッチン側のリモコンで温度を変更しようとしても反映されないようにすることができます。
原因②給湯器の冷水サンドイッチ現象が起きている
シャワーを浴びている途中にお湯を一旦止めて、少し経ってからもう一度出そうとすると、最初は温かいにもかかわらず、途中で冷たい水になることはありませんか？
その場合は、給湯器の仕組みによる「冷水サンドイッチ現象」が起きているかもしれません。
実は、この現象は給湯器の本来の仕組み上、ある程度は起きてしまうものです。
冷水サンドイッチ現象とは、給湯器の中に残った水が余熱によって温められ、そこで作られたお湯が出たあとに加熱が間に合わなかった冷たい水が出て、その後、きちんと加熱されたお湯が出るという現象です。
温かいお湯の間に挟まるようにして冷たい水が出ることから、このような名前で呼ばれています。
この現象は不具合ではなく、新品の給湯器であっても起こり得るものです。
そのため、ある程度は仕方ないものとして割り切る必要があります。
しかし、どうしても気になるのであれば、この現象をできるだけ抑える「Q機能」がついた給湯器に交換するという選択肢もあります。
Q機能では、余熱によって温められたお湯には少量の水を混ぜたり、冷たい水を加熱する時間を短くしたりすることで、温かい→冷たい→温かいという激しい温度の差を抑えるという機能です。
元々ご自宅で使っている給湯器がQ機能を搭載しているにもかかわらず、冷水サンドイッチ現象が起きてしまうときは、不具合の可能性もあります。
できるだけ早い段階で業者に連絡して、適切な対応をしてもらいましょう。
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原因③他の場所でもお湯を使っている
シャワーと同時に他の場所でもお湯を使っていると、シャワーの温度に影響を与えてしまうことがあります。
これは、家の中のいろいろな場所で同時にお湯を沸かすことで、給湯器の能力が追い付かなくなってしまうことによるものです。
もし、他の場所では問題なくお湯を使えているという状況で、シャワーからのみ冷たい水が出るのであればこの原因の可能性が高いです。
一度、キッチンなどでお湯を使っていないか確認してみてください。
そして、誰かがシャワーを使っているときには、できるだけ他の場所ではお湯を出さないようにしましょう。
原因④シャワーの蛇口を少ししか開いていない
シャワーの蛇口を少ししか開いていない場合は、お湯が作られずに冷たい水が出ることがあります。
このようなケースも、故障ではなく給湯器本来の仕組みによるものです。
基本的に、給湯器では、一定の量の水が流れていることが確認できた際にお湯が作られるという仕組みになっています。
蛇口を少ししか開いておらず、一定の量よりも少ない水しか流れていない場合には、給湯器側で「水が流れている」ということを検知できません。
そのため、お湯にならなかった冷たい水がシャワーから出てきてしまうのです。
一度蛇口を全開にしてから少し待ち、シャワーからお湯が出るかどうかを確認してみましょう。
ただし、全開の量で急にシャワーからお湯が出てくると火傷してしまうおそれがあるので、身体に触れないように注意しながら指先などで温度を確認してください。
原因⑤外の気温が低い
寒い冬の時期など外の気温が低い日は、給湯器の内部も冷えているため、水が温まりにくいことがあります。
また、単純に浴室が冷えているため、普段と同じ温度のお湯を出していても普段よりも冷たい・ぬるいと感じてしまっているという可能性もあり得ます。
もし、冬の時期にシャワーから冷たい水が出るという場合は、給湯器の設定温度を少し高くしましょう。
原因⑥給湯器本体のトラブル
ここまで紹介してきた5つの原因がどれも思い当たらないにもかかわらず、冷たい水が出る場合は、給湯器本体の何らかのトラブルが考えられます。
特に、設置から10年以上使用している給湯器では、経年劣化による不具合や故障が起こりやすいです。
給湯器本体のトラブルは、自分で簡単に対処できる場合もあれば、業者に修理や交換を依頼する必要がある場合もあります。
いずれにせよ、不具合を放置したままにすると、最悪の場合は一酸化炭素中毒などのトラブルを招いてしまう場合もあるため、異常に気付いた時点で適切な対処が必要です。
次の項目で紹介する対処法を確認していきましょう。
シャワーから冷たい水が出たときに試したい対処法
ここまでで紹介してきた内容のおさらいとなりますが、まずは自分で対処可能な状況かどうかを確認するために、以下の対処法を一つずつ試してみてください。
シャワーから冷たい水が出たときの対処法
- 設定温度を上げる
- 家の中の他の場所でお湯を使っていないか確認する
- 蛇口を全開にしてお湯を出す
上記の対処法を試してもお湯が出ずに冷たいままであれば、給湯器のリモコンに見慣れない数字などのエラーコードが表示されていないかどうかを確認しましょう。
エラーコードが出ている場合は、お使いの給湯器の説明書に従って、本体のリセットなどの適切な対処を行ってください。
説明書通りの対処を行っても冷たい水になってしまう場合や、リモコンのエラーコードが消えない場合は、すぐに業者に相談しましょう。
その後は修理をすべきか、もしくは給湯器本体を新しいものに交換したほうがよいのか等、業者の判断に従いましょう。
シャワーのお湯が冷たいときは設定温度などを確認。改善されない場合は業者に連絡を
いかがでしたか？
シャワーからお湯ではなく冷たい水が出てしまうときに考えられる6つの原因と、対処法を紹介しました。
シャワーから冷たい水が出る原因のうち、いくつかは給湯器の本来の仕組みによるものです。
まずは設定温度を確認し、キッチンや洗面台など家の中の他の場所でお湯を出していないか確認しましょう。
そして、蛇口を全開にして少し様子を見るとお湯が出ることがあります。
それでも改善されない場合は給湯器本体のトラブルや故障の可能性があります。
本記事で紹介した対処法を試しても冷たい水が出続けるという場合は、業者に連絡をして早めに対処してもらいましょう。
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