給湯器を使用中に普段聞き慣れない音が聞こえて、「故障かな?」と不安になったことはありませんか?
明らかな異音は、修理や部品交換のサインかもしれません。
本記事では、給湯器からどんな音が聞こえたら注意が必要か解説します。
注意が必要な音と問題のない音について事前に知っておけば、給湯器の不具合の可能性を見極めやすくなります。
異音がする原因と対処法についてもご紹介しますので、ぜひ最後まで目を通してください。
給湯器からこんな異音が聞こえたら注意が必要
ここでは、注意が必要な給湯器の異音について解説します。
“ピーピー”
お湯を出すたびにピー音が聞こえるときは、ファンモーターに不具合が発生し、故障のサインとして音が出ている可能性が高いです。
“ボンッ”
給湯器から“ボンッ”という音が聞こえたら要注意です。
内部部品の経年劣化により爆発的な着火を起こしていると考えられます。
また、音がした後、ガスくさい臭いがした場合、あるいは排気口から黒煙が確認できた場合は、非常に危険な状態です。
ガス漏れか不完全燃焼の可能性がかなり高いといえます。
“キーン” “ドン” “ガン”
蛇口(給湯栓)を閉めた後に、配管から金属音のような”キーン”という音が聞こえる場合があります。
これは急に蛇口を開閉した際に、配管内に流れる水の速度が急速に変わることで、配管内の圧力が急激に変化するため発生する音です。
ウォーターハンマー現象といいますが、この現象を放置していると、センサー類の故障もしくは水道管の破裂に繋がるので注意が必要です。
“ゴーッ”
強風などにより給排気口からゴミやホコリが混入しているときに聞こえる音です。
異物が混入すると給排気が十分に行われなくなり、給湯器の機能を低下させる原因になります。また放置しておくと、不完全燃焼を引き起こすリスクがあります。
“ポコンポコン”
循環パイプの勾配にトラブルがある場合や、熱交換器に異物が詰まっている場合に発生する音で、釜鳴りと呼ばれる現象です。
風呂釜の不具合にも、同様の音が聞こえることがあります。
給湯器から聞こえる正常な音とは
ここでは、トラブルがなくても聞こえる音についてご紹介します。
“ブーン” ”ウィーン”
給湯器の代表的な正常音が“ブーン”という音です。
これは、ファンモーターの回転音ですので、給湯開始から聞こえてくる正常な作業音といえます。
ファンモーターは給湯器が運転を停止しても、3~5分程回転し続けるので音が聞こえますが、徐々に停止します。
“グワン”“ ”ウーン”
お風呂の追い炊き時に給湯器から“グワン”“ ”ウーン” ”ブオーン“という重低音が聞こえるときがあります。
これは、循環ポンプが作動している音なので、ポンプが回るときに聞こえる音です。
振動音のような音なので違和感がありますが、故障ではありません。
お風呂場の近くに給湯器があると特に聞こえやすく、気になるかもしれませんが、正常な音です。
特に冬場の冷え込みの厳しい日などに、給湯機器本体と追い炊き配管の凍結を予防するために循環ポンプが作動することで音が聞こえます。
その他、凍結防止ヒーターが作動するときも同様の音が聞こえることがありますが、正常音です。
“ジュージュー” ”シューッ”
給湯器内部は使用中に熱を持つため、結露した水が蒸発し、その際に“ジュージュー”“といった蒸発音が聞こえる場合がありますが、特に問題はありません。
また、排気の際に”シューッ”という音がするのも水蒸気の音と考えられます。
“ピヨピヨ”
かすかに聞こえてくる“ピヨピヨ”という音も給湯器の作動音です。
電源がONになっているときに僅かに聞こえる音であり、日常では気づきにくい音ですが、正常な音です。
給湯器から異音が聞こえる原因とは
給湯器から聞こえる異常音と正常音について解説してきましたが、ここでは普段とは違う異音が聞こえた場合に考えられる原因を確認しておきましょう。
不完全燃焼またはガス漏れ
給湯器を使用後すぐに“ポンッ”という小さな爆発音が聞こえたら、不完全燃焼やガス漏れが発生している可能性があります。
音に加えて給湯器が変形し、ガス臭がする場合は間違いなくガス漏れが原因です。
別記事にて、不完全燃焼とガス漏れについて詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
ファンモーターの不具合
お湯を出している間回り続けているファンモーターは、不具合が起きやすい部分と言われています。特に笛の音のような”ピーピー”という音が聞こえるときはファンモーターが原因です。
給湯器の給排気を異物が遮っている
枯葉、ホコリやゴミ、鳥の巣などが吸気口や排気口をふさいでしまい、給排気が遮られることが原因で異音がすることがあります。
ウォーターハンマー現象
壁のから聞こえる”カーン” ”ドン” ”ガン”というような金属音はウォーターハンマー現象によるものです。
水道管を通る水が内部の急激な圧力が変化することで内側からぶつかってしまう現象ですが、放置すると配管に与えるダメージが大きく、センサー類の故障や水道管の破裂に繋がりかねません。
ウォーターハンマー現象についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。対処法になど知りたい方はぜひご覧ください。
給湯器の施工不良
給湯器の備え付けが悪かったり、設置した外壁が劣化したりした場合も”ガタガタ”という異音が聞こえることがあります。
給湯器から異音がした場合は
異音がしたときには、基本的に専門の業者に依頼しましょう。給湯器を点検したり修理したりする作業は危険を伴うため、専門知識をもっていない人が行うと、ケガや事故を招くリスクがあります。
ただし、業者に依頼する前にチェックしておきたいポイントがいくつかありますので、確認しておきましょう。
音の種類を確認してから、給湯器の電源をオフにする
まずは異音が聞こえる状況を確認しましょう。
ポイントは、いつ、どういう動作のときに、どんな音がするのかという点です。
正常な音なのか給湯器の故障による異常な音なのかを自分で判断するのは難しいかもしれませんが、修理を依頼する際の情報として必要になりますので、異音の状況を出来る限り把握しておくことが大切です。
音を確認したら、事故防止のため給湯器の電源をオフにして、使用を中止しましょう。
ガスの臭いがしないか確認する
給湯器がガス臭い場合、非常に危険です。
ガスの臭いがする場合は、ガス漏れが発生し、不完全燃焼している可能性があります。
すぐに窓を開けて換気をしましょう。
一酸化炭素中毒を引き起こすケースや、爆発する危険性を認識しておくことが大切です。
エラーコードをチェックする
給湯器に不具合が生じた場合、リモコン上に見慣れないエラーコードが表示されます。
エラーコードは、給湯器の不具合の原因や場所を知らせるコードですので、異音の原因がわかることがあります。
例えばエラーコード”140”という数字からは、過熱防止装置が作動したことがわかります。
異常の内容によりエラーコードが変わりますが、エラーコードの内容は給湯器の取扱説明書またはメーカーのホームページで調べることが可能です。
エラーコードの内容に応じて可能であれば対応します。
給湯器のリモコンに表示されている140という番号(エラーコード)について詳しくはこちら
排気口と排気管を確認する
“ゴーッ”という音が聞こえたら、排気通路が異物でふさがれているか、ホコリや汚れが蓄積して詰まっている可能性があります。
出来る限り異物を取り除いても改善されない場合は、不完全燃焼の可能性も疑われるため、早めに業者に依頼することが必要です。
異音がする給湯器を使用し続けると
異音に気づいても、お湯がいつも通り出ていると「まあ、いいか」と放置しがちです。
特に、給湯器の修理を頼むと修理が終わるまでお風呂に入れないのは困るからと、異音を無視して給湯器を使い続ける人が少なくありません。
しかし、異音がする給湯器を使い続けるのは大変危険です。
ガス給湯器は、危険を察知すると、安全装置が作動して自動で停止するので、停止しない間は使用できると思うでしょう。
しかし、安全装置が100%機能する保障はありません。実際に安全装置が働かずに大事故に至ったケースがあります。
さまざまな異音についてご紹介しましたが、特に給湯器を使用後すぐに”ポンッ”という爆発音や破裂音が聞こえるのに長期間放置すると、不完全燃焼がひどくなってきて、最悪のケースは窒息や中毒事故、爆発、火事など、身の危険に関わる事故に繋がりかねません。
異音が聞こえるということは、給湯器のどこかが正しく機能していない状態であり、故障の前兆といえます。
専門業者にきちんとみてもらい、安全が確認できるまでは給湯器の使用を中止しましょう。
給湯器の寿命は10年といわれていますが、あくまでも目安の期間であり、過度に酷使していると故障するリスクは高まります。
その他の給湯器周りのトラブルについて
異音がすること以外にも給湯器周りのトラブルで悩まされる方は多いです。
水が漏れる、ガス臭がする、電源がつかないなど様々。
こちらの記事では給湯器が故障する原因と対処法について解説しておりますので、是非ご参照ください。
給湯器からの異音は早めに業者に相談しましょう
今回は、給湯器から聞こえる異音について解説してきました。修理の依頼が必要か判断する目安となりましたでしょうか?
給湯器はどこかに不具合を起きていても作動することが多いので、気づかずに使い続けてしまいがちですが、異音の状態を放置しておくと、ガス事故に繋がるリスクもあります。迅速に対応してくれる業者へ早めに相談しましょう。
給湯器直販センターは土日祝日も深夜も休むことなく、24時間365日お電話でのお問い合わせを受け付けております。給湯器から異音がして不安になった場合は、給湯器直販センターまですぐにご連絡ください。
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リモコンに表示されている111という番号(エラーコード)はどういう意味ですか?